
こんにちは。「雨ならいいのに。」のMiUです。
私の日本2周、留学、ワーホリなどの経験をもとに、アジア太平洋諸国を中心に、国内外の旅行に役立つ情報をたくさんお届けしています。
この記事では、サマータイムについて紹介します。


サマータイム
サマータイムとは
サマータイムは、夏時間ともいい、夏の時間を1時間早めることを意味します。
たとえば、現在の時間を午後6時だとすると、サマータイム中は現在の時刻が午後7時になります。
すると、午後7時に(本来は午後6時であるため)外が午後6時のときの明るさになります。
このように、夏の明るさを利用するため、時間を前倒しにするのがサマータイムです。
また、サマータイムのことを外国では、「daylight saving(デイライトセービング)」や「DST(デイライトセービングタイムの略)」と呼ぶことがあります。



私は、サマータイムというものが日本では聞きなじみのない概念なので、はじめてサマータイムを知ったとき、とても困惑しました。この記事で後ほど紹介しますが、日本でもサマータイムがとられていた時期があるようです
夏と冬は日照時間が5時間違う
地球の軸(地軸)は、23.4度傾いています。
そのため、夏の期間には地球が太陽に近くなり、太陽の高さも高くなります。
そして、夏には日照時間が冬に比べて最大5時間程度長くなり、夜明けも早まります。
オーストラリアやニュージーランドが属する南半球では、北半球と月は異なりますが、季節で考えると夏に全く同じことが起こります。
夏の日照時間が冬に比べて長く、夜明けが早くなることを効率的に利用しようと、サマータイムとして1時間時間を早めています。
サマータイムの目的は?
様々な国が取り入れているサマータイムですが、何を目的として行っているのでしょうか。
サマータイム導入の目的としては、主に以下のことがあげられます。
- 照明の節約
- 経済活動の促進(観光を含む)
- 日光を浴びる時間が増える
- 交通事故を減らす
- 冷暖房の節約
サマータイムは外国で「daylight saving(デイライトセービング)」とよばれています。明るい時間を延ばすことによって、照明を使う時間を減らすことを期待して取り入れられています。
とくに、オーストラリアなどの国では戦時中にサマータイムが導入されていますが、これは戦時中のエネルギーを節約しようという理由もあったといわれています。
ほかにも、仕事を終えて帰宅した後の時間を明るくすることによって、外出しやすくなり、経済活動が生じることや、日光を浴びて健康的な生活に貢献すること、暗い時間を減らし交通事故を防ぐことが期待されています。
夏になると早朝の明るい時間が冬より増えるため、その時間を夕方にまわし、さまざまな目的のために有効活用するのがサマータイムということです。



サマータイム中は、時計を1時間進めるので、午後6時くらいでもまだお昼くらい明るく、サマータイムが始まったばかりの日は違和感がありました
サマータイムの導入
さまざまな目的をもって取り入れられているサマータイムですが、この制度を採用している国とそうでない国があります。
サマータイムが導入されている国では、春から秋にかけて、時間が1時間進みます。
なお、同じ国であっても、州によって実施している州と実施していない州にわかれることもあります。
サマータイム実施期間
主要なサマータイム実施国のサマータイム期間は、以下のようになっています。なお、オーストラリアやニュージーランドは南半球に位置しているため、時期がずれます。
国 | サマータイム期間 |
---|---|
アメリカ | 3月第2日曜日~11月第1日曜日 |
カナダ | 3月第2日曜日~11月第1日曜日 |
イタリア | 3月最終日曜日~10月最終日曜日 |
イギリス | 3月最終日曜日~10月最終日曜日 |
フランス | 3月最終日曜日~10月最終日曜日 |
ドイツ | 3月最終日曜日~10月最終日曜日 |
オーストラリア | 10月第1日曜日~4月第1日曜日 |
ニュージーランド | 9月最終日曜日~4月第1日曜日 |
サマータイム開始時間
サマータイムが始まる日、たいていの場合深夜に1時間時計が進みます。
多くの国では、サマータイム開始日の午前2時からサマータイムが始まります。この場合、開始日の午前2時に、時計が1時間早まり午前3時になります。
手動で合わせるタイプの時計や、電波を拾えない時計の場合は、前日の夜に時計を1時間進めると次の日から正しい時間になります。



私の体験談ですが、サマータイムが始まる日、いつも通りの時間に起きてスマホの時間をみると、いつもより時間が早く、違和感を覚えました。何かがおかしいと思いながら生活し、腕時計をつけようとして、そこでやっと1時間ずれていることに気づきました。サマータイムは夜のうちに時間が進むので、サマータイムが始まる日の前の晩に、時計を1時間進めておくのがおすすめです
サマータイム中、日本との時差はどうなる?
サマータイム実施国では、サマータイム期間中、時間が1時間すすみます。
日本より遅れている時間の国の場合は日本との時差が縮まり、反対に進んでいる国の場合は日本との時差が広がります。
サマータイム中のスマホ、パソコンの設定、腕時計
スマホや腕時計の時刻は、自動設定になっていれば、サマータイムを含め、自動的にその地の時間が表示されます。
ただし、電波時計の場合、時計がその国の電波に対応していない場合や近くに基地局がない場合は、電波を拾うことは難しいといわれています。
電波が受信できない場合や手動設定の時計は、手動で時刻を設定する必要があることを覚えておくと安心です。
また、パソコンが日本の時刻になっている場合、設定から、タイムゾーンを変更でき、各都市の名前、たとえば「シドニー」や「ローマ」、「オークランド」などを含むタイムゾーンを選択すれば、サマータイム中かどうかにかかわらず正しい時刻が表示されます。オーストラリアなど、国によっては州によってサマータイムの実施の有無が異なる場合があるため、自分のいる都市名や州に正しく設定するのが重要です。
アップルウォッチは、ペアリングされているiPhoneと時刻が同期するので、設定不要で時差に対応できます。
アップルウォッチは、廉価版のSEであれば3万円代から手に入ります。コスパ重視の方や、はじめてのアップルウォッチにおすすめです。
新しいシリーズ10は、アップルウォッチ史上もっとも薄くなり、ディスプレイも大きくなりました。より多くの機能や充電のもちを重視する場合におすすめです。
サマータイムでわかれる意見
おもに電力を節約しようという目的で採用されているサマータイムですが、全世界でサマータイムが導入されているわけではなく、サマータイムへは賛否両論があります。
日本とサマータイム
現在、サマータイムという制度は、日本ではとられていません。



私は、同じくサマータイム実施国であるニュージーランドではじめてサマータイムという概念を知りました。日本では無縁のことばだったので、とても新鮮でした
しかし、実は、日本でも導入されていた時期があります。
それが、戦後です。
戦後、GHQによって日本にサマータイムが導入されましたが、世論の反対にあい、たった4年で廃止されました。
反対の理由としてあったのが、仕事の時間です。
サマータイムによって明るい時間が延びたため、労働が延長されやすく、残業が増えたことから、世論の反対が強まったといわれています。



日本でサマータイムが取り入れられていた時期があったなんて、なんだか信じられないですね。労働が延びるなんて、勤勉な傾向にある日本らしいなと感じます
オーストラリアで導入していない州
オーストラリアでは、サマータイムが導入されている州と、年間を通して同じタイムゾーンを適用している州があります。
具体的には、パース(西オーストラリア州)やブリスベン(クイーンズランド州)、ダーウィン(ノーザンテリトリー)でサマータイムは導入されていません。
正確に言えば、一度は導入されたものの、世論の反対にあうなどして、廃止にいたりました。
サマータイムは、時間をずらすことによる利点もありますが、家畜の生活リズムが重要な農業や、体内時計への悪影響、エネルギー節約効果への逆効果などがあがり、効果を疑問視する声もあります。
また、サマータイムが開始すると睡眠時間が一時的に減るため、睡眠不足により交通事故やミスが起こりやすくなるとの説があるといわれています。



世界でも、とくに東アジアでは導入していない国が多かったり、オーストラリアなどのように同じ国でも州ごとに姿勢が異なったりするのが興味深いなと思います
まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございます。
サマータイムの際は、1時間早まることを心にとめておくと安心です。
素敵な旅になることを願っています。